「消しゴムはんこって、頼んだら作ってもらえますか」
とコメントいただき、「お受けしますよ♪」とお返事しましたら、早速ご依頼
頂きました。ありがとうございます。
消しゴムはんこは、簡単に作れますが、素材が消しゴムなだけに、寿命が短いのが
玉に瑕です。
それでも、数年は充分使えますので、作ったり、もらったり、買ったりしたら、
どんどんじゃんじゃん使ってください。
今回のご依頼では、「こんな感じで」とイメージを画像で頂きました。
出来上がりは、2cm四方ぐらいのサイズで、とのこと。
消しゴムはんこで一番悩むのは、デザインです。
本に載っているデザインと同じものを作るのはなんとなく気が引ける。
だからデザインを持ってきてくだされば、本当にありがたいのです。
わたしは、家紋をデザインに使うことが多いです。
著作権も無いし、和の完成したデザインでもあるし、美しい。
家紋を図案にすることについて、詳しくはこちらのリンクもごらんください。
さて、預かった画像から、下絵を起こしました。
元の画像、ちっちゃ!(笑)右上の黒いのがそうです。
なんでも、携帯の画像だそうです。
いいんです、ちっちゃくっても。デザインを生み出す大変さを思えば、元の絵が
小さいくらいで、文句を言っちゃいけません。
パソコンで超拡大して、イメージを絵に写し取ったものが、左下の絵です。
枠は、2cm四方の正方形。
鉛筆で書きます。
何かの図案を写し取る場合は、写し紙に一度鉛筆で写します。
鉛筆で、が大事です。

はんけしくん(消しゴムはんこ用の消しゴム)に、鉛筆で書いた絵を押し当てて、
裏から爪などでこすって、転写します。
あとは、輪郭に沿って消しゴムを彫り、白抜きにするところ、塗りつぶすところを
彫り分けるだけです。

試し押しをして、彫り残しや、いびつなところなどを修正して、完成です。
はんこの向きがわかるように、と、補強のために、コルクを切って貼り付けます。
私の場合、道具はほとんどカッター一本です。
(写真に写ってる黄色いのが相棒です。意外と大きいのを使うのです。)
他には、丸刀と三角刀の彫刻刀を用途に応じて使います。
消しゴムはんこを手に入れたら、一緒に手に入れて欲しいのは「ねり消し」です。
100円均一店で購入できます。
消しゴムはんこは、使ったらすぐに「ねり消し」でインクを取り除いてください。
おうちにあるはんこ類も、「ねり消し」できれいになりますから、
ひとつふたつ、お求めになると便利ですよ。
よーく練って柔かくしてから使うと、使いやすいです。
また、収納は、紙製の箱などがおすすめです。
プラスチック製の容器に長期間しまったままにしておくと、お互いに化学反応し、
溶けて張り付いてしまいます。
(昔、消しゴムが筆入れにくっついてしまった記憶のある方、あると思います。)

消しゴムはんこは、コルクをつけたボンドが乾いたら、かわいい千代紙で
箱を作って完成です。