自分の好きと嫌いを理解する

自分の好きと嫌いを理解する

内観シリーズ第二弾、予告どおり好きと嫌いを考えてみます。

自分にとって何が好きで、何が嫌いかをいちいち考えたことありますか。
それを知っていることで、自分の心を平穏に保つことができます。
無防備に暮らしていると、急に「嫌い」にぶつかって、不機嫌になったり、
落ち込んでしまったり、怒り出したりすることになりかねません。

でも、好きと嫌いを知っていれば、うまく状況を判断して、
危険回避もできますし、うっかり心のバランスを崩しても、回復させる
ことも可能です。

その時々の感情で、自然と出てしまう好き嫌いを、心が落ち着いたときに
ゆっくり分析してとらえておくことで、あまり心がざわつかない毎日を
送ることができます。

心がざわつくのは、「嫌い」にぶつかったときです。
「嫌い」を分析していくと自然と「好き」がわかりますので、
まずは「嫌い」の分析にお付き合いください。

自分が言われていやだな・・と思うことってありますよね。
例えば、体や顔について、自分が欠点だと思っていることをからかわれるのは、
いやなものです。

「お前の○○は××だな」というように言われたとします。
自分でいやだな、と思っていることを言われて、嬉しいわけがありません。
自分自身の機嫌が、その一言で「がくっ」と落ち込んだのであれば、
やはり、その言葉は自分にとって嫌な一言だったということになります。

自分の機嫌が↓下がったその瞬間、下がった状況をとらえておきます。
だれに、どんな状況で(回りに人がいたとかいないとか)、どんな言葉を
言われたか、です。

これが自分にとって嫌いな言葉だ、と決めてしまうのはまだ早い。
まったく同じ台詞を、何をされても目がハートになってしまうような人にも
言わせてみます。もちろん、想像でかまいません。

「お前の○○は××だな」・・・・

いかがですか。同じように機嫌が下がりますか。
そうでもありませんか。

どんな大事な人に言われても、がっかりするのであれば、その言葉は
わたしにとって嫌いな言葉として認識しておく必要があります。
そのような言葉を、なるべく聞かないように次から自己防衛できるからです。

人によっては、許せる(または気にならない)言葉だったのであれば、
最初にその言葉を発した人へ戻ります。その人に、いろんな言葉を言わせてみます。
嬉しい褒め言葉や、歯の浮くような台詞など、好ましい言葉を言わせてみます。
何を言われてもあまり嬉しくないようであれば、その人自身をわたしはあまり
好ましく思っていない、と判断していいでしょう。
その人と話せば話すほど自分の気分が落ち込むようなことを言われるのであれば、
なるべく話さないようにするのも方法です。

ここで、注意すべきは、その言葉を発した人を、嫌いになってしまう
(もしくは、だから嫌いだと再認識する)ことです。これは避けたいものです。

「罪を憎んで人を憎まず」といいますが、その人のたった一つの行動で
その人全体を嫌いになってしまう(憎んでしまう)のは残念です。
その人は、悪気が無くて言っているのであれば、それによって自分が傷ついたことを
さりげなく伝えることが、人間関係をより良くしていく大事なコミュニケーションの
ひとつだと思います。

話がそれますが、悪気が無いのが一番悪いので、悪気があるほうがまだかわいい。
悪いかどうかを判断せずに行動した、ということですので、改善の余地が無い。
悪いと分かっていてやったことは、直すことが出来るのです。

さて、話を戻して、言葉だけが嫌で、その人は嫌でなかったとき、そして、
その人が自分にとって大事な人であったとき、何かの機会に
「あの時の、あれは傷ついたよ」と伝えます。

これで、わたしにとって好きな人は好きなまま、嫌いな言葉は、なるべく聞かない
準備ができました。

食べ物でも似たような話があります。ニンジンが嫌いな人がいたとして、ニンジン
すべてを食べないのは残念です。いくら嫌いでも、調理の仕方で、食べられる
ニンジンだってきっとあります。
雰囲気の違うニンジンに出会ったら、ぜひ食べてみましょう。

あるときに、嫌いだと思っていた食べ物を、強く勧められて食べてみたら
意外においしく食べられて、そこから好きになった、という話は珍しい話では
ありません。

これを、人や言葉に置き換えて考えてみただけです。
嫌いが多いと、行動範囲が狭くなり、人間関係も狭くなります。
なるべく、「嫌い」は少ない方が、楽しいです。
あれもいやだ、これも気に入らない、といっているのなら、何が楽しいでしょう。

ここまで考えたら、では、自分はどういう言葉をかけられたら嬉しいのだろう、と
考えてみます。
自分だけで考えるのだから、恥ずかしくありません。素敵な言葉を考えてください。
それが見つかれば、だれかに落ち込まされたとき、自分で自分を励ますことが
できます。たしかに××だけど、わたしは△△だわ!と。


好きと嫌いの間には「なんとも思わない」が必ずあります。
心が嬉しい方向↑にも、がっくりな方向↓にも動かない感覚です。
好きでも嫌いでも、何か特徴的なことがあって、心のメーターが振り切ってしまう
のですから、特徴の無いものは、「どちらでもない」のが特徴です。

なんとも思わない、という話を次回はしますね。


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