ぶん屋のお針箱（旧）

手作りの良さは、自分が縫い物や編み物をするので、謳ってきたつもりでした。
でも、食べ物は手作りじゃないものに自分がどれだけ馴れてしまったかを
再認識しました。

特徴のあるチーズケーキとクッキーが一番有名なお店でして、
チーズケーキは、ビスケット層＋２層の味の違うチーズケーキの層でできています。
詳しい方には申し訳ないですが、わたしはベイクドとは思っていなかった。
ビスケット層の上にある、濃厚なチーズクリームの層は、ベイクド。
そして、サワークリームがレアなのでした。

サワークリームの層は、職人が天候や季節に合わせて硬さを調節し、
お玉（レードルというのでしょうか、お菓子の世界も）で流し込んでいるのです。
機械でやっているものだと思っていたので、びっくりしました。

それと、このチーズケーキ、丸（ホール）タイプもあるのですが、これは、
受注生産でして、毎日作るのは、カットケーキとして販売する分だけ。
そして、そのカットケーキは、上のサワークリームの層が緩いうちに
なんとなんと、奇数に切っているのです・・・・（＞＿＜）
どうして、奇数に切るようになったのか、まだ聞いていませんが、ケーキを
均等に切るのって、素人じゃ難しい。
それから、流れそうなサワークリームを流さず、切るのもすごいです。


クッキーの方は、生地にレーズンとオレンジピール、くるみが混ぜ込まれていて、
外側にシリアルをまぶして焼いています。
コーンフレークをまぶすのはもちろん職人の手の平で、
生地を転がしながらの手作業。

事務所は、そのクッキーを焼いている工房の真上にあるため、毎日いい香り〜が
一日数回流れてきます。幸せ・・・。


人の手が入ることは、そこに「おいしくなーれ」という魔法が入るのと同じ、と
聞きました。食べ物は、人の体を作るから、縫い物とは比べ物にならないくらい
心にも影響があると思います。
昔のカレールーのCMで、鍋のふたをちょっと開けて「愛情っ」って言っている
のがありましたが、そんな感じでしょうか。