
柘植の簪です。
柘植の簪には胸がきゅんとなる思い出がわたしたち夫婦にはあります。
(
よかったらここをぽちっとして、読んでみてください)
柘植の簪は、手に入れたらどんどんお使いください。
いい飴色に育ちます。
時々、椿油を塗ってあげれば艶も清潔さも保てます。
櫛用の香りのついた香油もあるようです。
柘植は、ねばりのある木で折れにくいものですが、
簪一本で豊かな日本人の髪を結うのはなかなか荷が重いでしょうね。
簪一本で髪を結うにはいくつか方法がありますが、そのうちひとつをご紹介します。
髪を結い上げたい位置でまとめ、ねじります。
ある程度ねじったら、根元から2〜3センチ離れた髪の束に
簪の脚を垂直に突き立てます。
簪ごと髪をねじりの方向にひとひねりして、簪を90度地肌側に倒して
地の髪をすくうように、奥に刺して固定します。
90度倒すことを前提に、表が出るように突き刺して下さいね。
留まった感じがすれば成功です。
(失敗すれば、ぶるるんっと戻ってしまいます)
束が太いと難しいので、最初はイヤーtoイヤーのハーフアップか、
髪の一部でコツをつかんでみてください。
ポイントは、固くねじった束に簪をさしたあと、その束のねじりが
ゆるまないようにすることです。
髪が少なめで柔らかい方は、一本でも留まるかと。
わたしは、多くて張りがある髪なので
蜻蛉玉の簪の脚が負けて折れたことがあります(泣)。
ぶん屋では蜻蛉玉の簪も人気です。

<七宝紋透玉>
髪を部分に分けて、簪を複数使うのも楽しいでしょうね。
慣れれば棒状のものであれば、どんなものでも留まります。
塗り箸とか、ボールペンとか。(笑)
土日であれば、髪結いアドバイスさせていただきます。
お試しくださいね。
ところで、柘植(つげ)の櫛(くし)が髪にいいのはご存知ですか。
柘植は、静電気を起こさないので、とかす髪を傷めないそうです。
髪は静電気により水分を奪われ、乾けばまたさらに静電気を帯びやすくなります。
これから乾燥の季節、櫛を新調するご予定があれば、柘植をお勧めします。