衆院選が8月30日に投開票と決まりました。
選挙権を行使することは、言うまでもありませんが、いつもどの政党、誰に
投票するかを決めるまでに、マニフェストを読んだり、いろんな広告に
目を通したりしています。
でも、マニフェストって、いいことしか書いていない。
どれを読んでも、「そうだそうだ」とも思うし、「そうなったらいいな」
とも思います。
それで、結局わたしは、選挙期間中に印象に残った候補者の名前や政党へ投票をする
習慣になっていました。
そこへ、7月23日付け中日新聞の記事。
『衆院選、一票の価値は「車1台分」』
http://www.chunichi.co.jp/s/article/2009072390085822.html
一票の価値を計算する方法は多々あれど、これはわたしの心にずしっときました。
-----記事より抜粋-----
衆院選では勝った方のマニフェストが実現に向かう。
マニフェストは「税金の使い道リスト」。リストに沿って税金が使われる。
1年の日本の予算を約80兆円とする。衆院任期4年分で320兆円。
これを有権者1億人で割ると1人当たり320万円が「一票の値段」という計算になる。
----抜粋ここまで-----
わたしの一票で、大体車一台分と等しい額の税金の使い道が左右されるのですね。
これは責任重大だ、と改めて思いました。
税金は国に取られているのではなく、預けているわたしたちのお金です。
その使い道は、個人的な用途ではなく、国民全体になにかためになるような方法で、
活かして使って欲しい。
マニフェストには、税金の使い道リストが書いてある。
どう使って欲しいかを、よくよく読んで、じゃ、あんたに使う権利を預けます、と
投票します。
このところの政策で私が思うのは、高速道路料金1000円も、給付金も、
ありがたいけど、他の使い道は無かったのか、ということ。
高速道路料金1000円も、中日新聞のコラムにうまい例えが載っていました。
「会費の決まっていない飲み会のようなもの。飲み会は強制的に全員参加。
飲み会に行ける人(ETCを所有していて、対象日に高速道路を利用できる人)は、
飲み会でどれだけ飲むかは自由だが、その支払は、飲み会にいけない人にも、
負担が来る。そして、総額がいくらになるのか、飲み会が終わってみなければ
わからない。」
というような内容でした。
わが家は、この話で行くと、「飲み会にいけない人」です。
まず、ETCが車についていないし、対象日はぶん屋は営業日。
1000円のおかげで、遠方からお越しいただくお客様がありますので、
まったく恩恵が無いわけではありませんが、支払う会費の方が大きいでしょうね。
新たに徴収されるわけではないので、気づきにくいですが、預けてある税金が
必ず補填されるのです。
1000円で渋滞、のニュースは見るけれど、補填がいつ、いくら行われてるかの
ニュースには気づきません。
そうそう、ETCは、使用するたびにある一定の料金が、その仕組みを押さえている
財団(天下り)に流れる仕組みになっています。
ETCを導入してくださーい、と補助も出ていますが、使えば使うほど、
その天下り財団にお金が落ちていくのです。
給付金は、一人当たり12000円が支給され、子供がいる世帯では、支援金も
支給されました。
それは、たしかにありがたかったですが、生活費に自然と消えてしまいました。
そして、給付されるまでの手続きにかかった費用がどれだけか、と思うと、
その費用と、支給金とを含めた総額を、各自治体が抱えている人口に比例して、
国が配布し、その用途は自治体の希望に任せる、という方が、長期的に意味のある
使い方であったように思います。
この12000円、個人消費してください、ということでしたが、その使い道は自由でした。
食べ物を買うもよし、ゲームに使うもよし。地元で使ってくださいね、という
お願い付きでしたが。
そして、地元地域に寄付するもよし、自分の所属する団体に寄付するもよし。
ゆとりのある人は、どこかに寄付されたかもしれませんね。
さて、だいたい一人当たり320万円の税金を4年間でどのように使うのか。
じっくりとマニフェストを読んで、どこへ投票するかを熟考したいと思います。
今度の選挙は、わたしにとっては、新しいものとなりそうです。