「祓え」とは、穢れを祓うこと。
夏越の祓えは、6月の晦日(30日)、つまり一年が前半済んだところで、
その半年の穢れを祓い、正常な身で「盆」という晴れの行事を執り行うものです。
12月の大祓え(おおはらえ)は、その一年の穢れをはらって新しい年を迎えよう
という行事で、大祓えの後は「正月」という晴れの行事が待っています。
夏越の祓えの行事としてよく見られるものが、「茅の輪くぐり」です。
主人が浜松八幡宮に1日のお参りに行くと、境内に茅の輪ができていて、
この茅の輪をくぐると、病気や禍を逃れられるといわれています。
ただくぐるだけではなく、祝詞(のりと)を唱えながら、左足から踏み入れて、
八の字に三度、というのが正しいようです。
「水無月の夏越の祓えする人は千歳の命延ぶというなり」
(みなづきの なごしのはらえするひとは ちとせのいのち のぶというなり)
今年の旧暦での6月30日は、8月19日にあたります。
これは、かつて、疫病の流行る夏を安心してすごせるように厄払いをするもの
だったようです。衛生上、水無月は水が無くなる事から、疫病が流行りやすく、
また一年の半分の節目でもあり、ここを乗り切れば、後は半年、という思いも
あったのでしょう。
夏越の祓えを盛大に執り行っているのは、京都は上賀茂神社だそうです。
また、夏越の祓えに欠かせぬお菓子は「水無月」という名のお菓子。
これは、氷をかたどったお菓子で、三角形の半透明のういろうの上に、邪気を祓う
というあずきをちらしたものです。
↓水無月↓