遠州七不思議「波の音」

遠州七不思議「波の音」


遠州七不思議、5つ目のお話。


遠州灘の海辺の町の少年が、田んぼを耕し終えて
足を洗っていると、「助けてください」と声がする。
見れば、親指ほどの小人がいた。
「わたしは、前の海に住んでいる波小僧です。
 こないだの大雨で、打ちあげられてしまいました。
 日照続きで海へ帰ることができません。
 私を海へ連れて行ってください。」
少年は、かわいそうに思って海へ返してやった。

それから何日も日照が続き、村人は困り果て、
みんなで雨乞いをしたが、いっこうに雨は降らない。

途方にくれた少年が、ぼんやりと海を眺めていると、
いつかの波小僧が海から上がってきた。
「この間のお礼に、雨乞い名人の父に雨を頼んでみます。
 これからは、雨が降るときには東南で、
 晴れるときには南西で、波を鳴らして天気を知らせます」
そういって波小僧が姿を消すと、まもなく大雨が降ってきた。

乾いた田畑は潤い、少年や村人たちは飛び上がって喜んだ。

それからというもの、この村では波の音で天気を知り、
海での遭難もなくなったそうだ。



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この記事へのコメント
こんにちわ。
七不思議シリーズ毎回楽しく読ませて頂いております。
波小僧は昔、漁師さんが波の音で
天気を判断するという話を聞いた事があります。
その現象が気象条件などによるものだったとしても
ただの自然現象として知識に入れるよりも
波小僧という存在として聞く方が、
自然や郷土を身近に感じられて、
何だかほっこりした気持ちになりますねw
七不思議は悲しいお話が多いように感じていたので
ちょっとほっとしたような気持ちになりました。
明日は何だか冷え込みが厳しくなるそうです。
お体には充分お気をつけ下さい。

トレーニングも頑張ってくださいねw
私もあまりに運動不足だったので、
以前骨盤体操?のDVDを購入しましたが
2回ほど観てくじけました・・・
継続は力なり。(自分に改めて言い聞かせてみる)
Posted by 茶坊 at 2008年11月07日 13:59
茶坊さん

七不思議にコメントありがとうございます。
そうなんですよ、悲しいお話が多い中、ほっとするものもあって、嬉しかったのはわたしも同じです。

お気遣いいただきありがとうございます。
ここ数年、季節が急に変わるので、驚いています。
ブラウス一枚でちょうどいい時期がなくなってしまったように感じています。
明日は冷えるそうですね、茶坊さんもお気をつけて。

トレーニング、がんばりますよー。
効果が出るのは、3ヶ月後と知っているので、続けられます(笑)
効果出るまで、筋肉痛との闘いです(泣)
Posted by ぶん屋あき at 2008年11月07日 14:51
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