主人のお気に入り、利休にたずねよを読んでいます。
山上宗二(やまのうえそうじ)という茶人が
秀吉に首をはねられるまでの一節を読んだところです。
本当のことを口にしたばかりに、秀吉の逆鱗にふれ、
堺を追われ、旅にさすらい、依るすべも無い宗二。
利休にすがって秀吉に許しを乞う席で
我慢ができず口が災いし、またしても秀吉はお冠となり、
耳と鼻を削がれ、最後には首をはねられてしまいます。
「お前は、ひとこと多い。」
たびたび、そう言われても、思ったことを思ったままに口にして何が悪い、
という考えが根底にあったわたしにその忠告は、なんの変化も
もたらしませんでした。
「イイ気」になっていると、いらんこん(遠州弁て「よけいなこと」)を
言ってしまう。
自分の言いたいことが自分の制御する意思よりも先に行ってるときは、
大抵、その発言をしている自分を取り上げて欲しいから。
全く自分の都合のみの発言であることがほとんどです。
宗二のひとこともそうだった。
一度目は、自分の目利きを誇示したかった。
二度目も同じです。
身につまされる思いでした。
三浦綾子氏の「千利休とその妻たち」と星川清司氏の「利休」
同じ利休の妻を書いても作家の思いでこうも違うのか、、、
と考えさせられた本です。
利休から余談になりましたが、本はいいですね。
けいこさん
はい、本はいいです。
自分の中に無い考えを受けとることも多いですし、経験できないことを想像の世界で擬似体験できます。
秀吉や利休の姿を勝手に思い描いて読んでいます。
前の記事
次の記事
写真一覧をみる