去年頂いた桔梗が今年二度目の開花です。
去年は、一度しか咲かず、枯れてしまったために外に出し、
自然と冬越ししました。
春になって、芽が出てきて、これは桔梗だった、と思い出し、
鉢に移して、この夏を迎えています。
桔梗の花言葉を調べました。
やさしい愛情 誠実 変わらぬ愛 従順
花の雰囲気にぴったりの花言葉。
桔梗は、咲く前に可愛らしい星型のつぼみをつけます。
高校生の文化祭で、ちょっとしたお土産を作るのが流行っていました。
展示を見てくださった方に渡す粗品です。
紙テープを五角形に畳み、角を膨らませると、星型になります。
桔梗のつぼみを見ると、わたしは文化祭を思い出すのです。
高校の文化祭は、6月第一土日、と決まっていました。
今でも同じようです。
ちょうど、校舎の建て替え年に当たった、3年生の文化祭。
「壁に直接絵を描いたり、穴を開けてたりしてもいいぞ」
と先生のお言葉。
今では考えられないかもしれませんが、本当の話。
ただ、校舎からプレハブへの引越しは、6月末だったので、
文化祭後の授業に支障のない程度、という限度つきでしたが。
おかげで、ちょっと賑やかな、でも終わってしまって少し寂しい
文化祭の名残を抱えたまま、1ヶ月弱授業を受け、6月末日、
みんなでプレハブへ引越しをしました。
プレハブは、運動場に建てられ、自分の机と荷物は自分で運ぶ引越し
でした。
今思えば、どうやったのか、混乱もなく整然と引越しが行なわれました。
旧校舎が解体を始めたのは、もう夏休みに入ってからだったと思います。
危険なため立ち入り禁止になっていた校舎に、別れを告げるため、
部活の終わったあと、こっそりと友達数人で入り込み、
校舎の壁に「さよなら!」「ありがとう!!」などと殴り書きをして、
写真を撮った覚えがあります。
階段で恋の悩みを打ち明けあったこと、部室での楽しいひと時、
教室での団欒や、ミーティング。
どこへ行っても思い出がぎっしり詰まっていて、これが無くなって
しまうのか、と胸を締め付けられたものでした。
新しい校舎は、わたしたちの卒業後に完成したので、わたしたちは、
新校舎での思い出は一切ありません。
新校舎になってしまってからの高校は、別の学校のようで、懐かしさ
はありません。
あの、床のPタイルの色がバラバラの、水の配管が廊下にむき出しの、
開けたら閉められない、閉めたら開けられない硬い窓の、
古いトイレの校舎で、勉強だけじゃなく、恋や本当の友情や、
がむしゃらにがんばることや、無駄な元気や、憧れや失望などを学び
ました。
台風の大雨が心配されましたが、今は小康状態。
しずくがきれいだったので、写真に収めました。
