助詞「が」が「ん」になってしまう遠州弁

助詞「が」が「ん」になってしまう遠州弁
遠州弁を考える時間です。
先日若い人たちが「静岡弁」という言葉を使っていて、
ニュアンスが違うなぁと思ってしまいました。


静岡弁とは広すぎて、遠州・三河・駿河が並んでいます。
静岡のように「うちっち」とは浜松では言いません(「わつしら」という)し、
三河の「ほい」は遠州でも使いますが(「いやだやー、ほい」など)、
駿河の人は「ほい」は言わないようです。

方言を知るためには、日本の歴史も知る必要が出てきて、面白いんですけど、
若い人たちも調べてくれたらいいのになぁ。

さて、今回は、助詞「が」が、「ん」になる現象について考えます。

遠州地区では、名詞の後の「が」を「ん」に変えてしまう傾向があります。
または、助詞が付く名詞の語尾を延ばして「が」または「を」を省く、という
現象もあります。

・犬が来た。
 →犬ん来た。

・戸が閉まってる。
 →戸ん閉まってる。

・絵を描く。
 →絵ー描く。

・手が痛い。
 →手ー痛い。

場所や所有を表す助詞「の」に関しても、「ん」に変わってしまう例もあります。

・家の中
 →うちん中

・車の中
 →車ん中

・わたしの車
 →わたしん車

頭で考えていると、きちんと助詞を使う言葉を思い出しますが、
とっさに出る言葉は、「ん」になってしまうことがあるので注意してみてください。

「あっ、猫んいたに!!」(あっ、猫がいたよ!!)

「先生んキタッ」(先生が来たっ)

「目ん中なんか入った。目ん痛い」(目の中なんか入った。目が痛い)

頭で「犬が来た」と思いながら、口に出してみて「犬ん来た」って言ってしまった
あなた、立派な遠州人です。これからも一緒に遠州弁を広げていきましょう。


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