ラスト日向

ぶん屋あき

2010年02月24日 22:33

家に帰ったら主人が、今日で日向が閉店だから、食べたいんじゃないかなって、と言いました。
そりゃそうですが、と言ったのは主人は夜ラーメンを食べないからです。
昨日の夜は日向のさよならパーティーだったようで、主人は呼ばれて(でも会費制)行ってきた上、今日の昼も日向だったそうな。

3連チャンで大丈夫?と尋ねたら、バカを言っちゃあいけない、と。
もうしばらくアレが食えないんだぞ、と。

このところお腹の調子が変わってきていて日向は油の具合次第ではよくないこともあって、足が遠退いていました。でも、最後となればそんなことも言ってられず、行ってきました。


店は見たことのない行列。みんな、もっと前からこうなら辞めなかったんだよ…と他人事ながら愚痴り、なんとなく順番につく。30分ほど待って入れば、さっきまでカウンターで洗い物をしてた人が、席についてラーメンを食べている。
てんてこ舞の店主を見かねて常連が手伝うの図が出来上がり、わたしたちも目の前の皿をまとめてみたり、すぐあとに来た女性二人組を相席に誘ったりして効率をあげてみた。

大盛りはできない、ごめんね、と言う店主。最後は売り切れごめんになればいいね、と思いながら、塩とんこつを頼みました。

おいしくいただいて、向かいに座った女性二人とも話が弾み、同じラーメンが好きなだけでこんなにも親近感が湧くものか、と楽しくすごした夕食でした。


帰りにお勘定をすませに行くと、店主がありがとね、と言ってくれて、わたしはなにも。
少し休んだらまたやるから、とにっこりするので、待っています、と頭を下げてきました。

他にはない美味い味を出しているお店でも、マジョリティに認められないと存続が難しいという、現実と、その味をわかって他店と区別している客がいる現実と、両方見てなんだか不思議な感覚でした。

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