遠州と三河の「じゃん」考

遠州と三河の「じゃん」考
  
  遠州弁を考える時間がやってまいりました。

  遠州弁の語尾代表、じゃん、だら、にー。
  三河弁の語尾代表は、じゃん、だら、りん。



とかく語尾がよそさまからは気になるらしく、にーにー言うよね、と。
そう言われても、そうかな?と思う程度ですが。

しかし、この語尾の「じゃん」の用法、湖西市や新居・舞阪地区の方と
こちら遠州となんかちょっと違う、と感じることはありませんか。

遠州では「じゃん」は、話し手と聞き手の双方周知の事実を確認する際に
付く語尾です。

例えば、遠州地区では

「あの人、こないだ会ったじゃんね」

と言えば、話し手と聞き手の双方が「あの人」にこないだ会った。
もしくは、話し手のみが「あの人」に会ったが、その件は聞き手に周知済み、
という前提条件があります。

しかし、話し手が三河弁ネイティブの場合では、話し手のみの情報でも
「じゃん」を使います。
上記のセリフは、三河弁エリアでは、話し手だけが「あの人」に会っている
ときにも使うので、注意が必要です。

これに慣れないと、三河弁で
「あの人、ノン、こないだ、ホイ、会ったじゃんね」
と言われたとき、
「そんなこん、知らんやー」
と、話しに水を差してしまうこともあるでしょう。

この人の「じゃん」の使い方が少し違うぞ、と思ったら、
「ねぇ、今度遊びに行ってもいい?」
と聞いてみましょう。

「おいでん、おいでん。いつでも遊びにきりんよー」
と誘ってくれたら、三河の方です。間違いありません。

豊橋の「のんほいパーク」は、三河弁の「のん、ほい」という
方言から取ったものです。

周辺地域の方言にも、愛情を注ぎましょう。


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この記事へのコメント
豊橋におばさんがおるので、のんとかりんとかよく聞きます^0^
この言葉優しくて好きですぅ♪
Posted by まりんか☆ at 2008年10月21日 23:32
まりんか☆さん

たしかに優しい響き(^_^)
方言は、こころや人柄がにじみ出る言葉だなぁと感じます。
三河にはは心が柔らかい人が多いのかもしれないですね。
Posted by ぶん屋あき at 2008年10月23日 09:07
私は京都人と三河人のハーフ(笑)です。お陰で京都人でありながら三河弁もほぼネイティブ。特に豊橋へ来て定住するようになってからは、誰からも三河人と思われるようになりました。遠州弁と三河弁ってよく似てますよね。最初聞いた時は区別がつきませんでした。
Posted by ともなり at 2010年07月26日 11:06
ともなりさん

わたしは生粋の遠州人です。大学時代に関西弁を学びましたが、やはりネイティブにはなれませんでした。
おっしゃるとおり三河弁と遠州弁はかなり似てます。他地域のかたには区別はつかないでしょうね。
わたしも京都に住むまで関西弁は1つだと思っていました。
Posted by ぶん屋あき at 2010年07月28日 06:52
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