主人の足に取りついて、安心してぐっすり眠っているちょび太。
ちょび太は、我が家に来たときには小さい小さい子猫でした。
腰でふたつに折れていれば、携帯電話ぐらいのサイズで、
主人は、よくちょび太を片手でつかんで耳に当て、「もしもーしっ」とふざけて
いたものです。
そんなちょび太は、なにが気に入らないのか、私たちの布団やこたつ布団で
粗相をしました。
その度に大洗濯の大騒ぎでした。
もうこたつが出ていたくらいですから、寒くなってきていて、
布団を洗って寒いわ、布団が無くて寒いわで大変でした。
いろんな本を読んでいろいろ試しましたが、なかなか治らず、
お医者さんにも相談しました。
去勢手術でよくなる場合もある、とのこと。
もともとそのために医者に行っていたので、その可能性にかけました。
結果は×。
でも、最後に読んだ本にトイレが汚くありませんか、とあったのを思い出しました。
トイレは汚くないんです。でも、なにもないかどうか、と言われたら違う。
先輩猫のはるが用を足したものを、日に一度掃除するだけだったのですが、
日に二度以上に変えました。
すると、どうしたことでしょう!
ちょび太の粗相はぴたりと止みました。
あぁ、トイレの状態が気に入らなかったのね…。
粗相と言っても、うんちはちゃんとトイレでしていたのだから、トイレがわからない
わけではなかったのです。
それから毎日、トイレはお世話係のわたしがそばを通る度にお掃除。
そして、砂を平らにならしておく。
(↑これも大事。)
めでたく布団の被害はなくなり、次の年の冬には猫たちが布団に入ってきても
安心して眠れるようになりました。
ちょび太が来た年の冬は、それまでいつも一緒に寝ていたはるまでが、
寝室から締めだしを食ったのですから、かわいそうなものでした。
ちょび太は一匹ではさみしいからか、ピーピー鳴くので、はるに世話を頼んで
いたのです。

「ぼく、そんなこと忘れたよ」
それでいいんだよ。
いつまでも辛かったことは覚えてなくていいよ。
じゃ、そろそろ寝ましょうか。