ひな祭り

ぶん屋あき

2009年02月14日 15:46



三月三日は、ひな祭りです。
桃の節句といわれるこの行事の起源は、中国の「上巳の節句」ですが、
さまざまなならわしが組み合わされて現在の形になったようです。
「上巳」とは旧暦三月の上旬の「巳の日」と言う意味で、三日に固定
されていたわけではないようです。
古代中国では、三月初めの巳の日は邪気が来る日とされ、水辺で体を清め、
桃の酒を飲んで邪を祓う習慣がありました。
やがて、奇数が重なる三月三日と決められ、日本に伝わったそうです。

水辺で体を清める習慣から、人形(ひとがた)と呼ばれる人形を自分の
身代わりとしたり、自分の身の穢れを移したりして、川などに流す風習が
日本で生まれました。

この紙の人形が、貴族の娘たちの雛遊び(ひいなあそび)と結びついて、
今の雛人形となったようです。

地域によっては、流し雛という風習も見受けられます。

ところで、ひな人形の飾りつけは、立春から2月の中旬頃までに済ませるのが
いいようです。
正月飾りと同じように、前日に飾るのは「一夜飾り」といって縁起が良くない
とされているそうです。
片付けるのは、三月三日を過ぎたらすぐがよいとされています。
「いつまでも飾っていると、娘が嫁に行けなくなる」とか、聞きますね。
もともと、子供の穢れを移して身代わりとして流すものだった人形が、
凝った豪華なものになったため、すぐ片付けることで、流すかわりに
したのだとか。

また、ひな人形は基本的に母子で共有するものではないそうです。
でも、一家に娘が二人以上いると、ひな祭りはひな人形だらけになってしまいそうです。
そうでなくても、ひな人形には、市松人形やフランス人形が控えについていて、
(我が家だけ??)人形だらけとなり、ひな人形の飾ってある部屋には、
夜怖くて入れませんでしたよ。


飾る時に迷う、お内裏様とお雛様の位置ですが、向かって左に男ひな、
右に女ひなが主流とのこと。
(お人形の立場で、右に偉い人、ですね。)
京都では大正以前の様式をとって、逆に飾ることもあるようです。

ひな祭りにつきものの菱餅。
下から緑・白・赤の順に重ねたもので、赤は疫病避け、白は清浄、緑は邪気を祓う、
といわれています。
蛤のお吸い物が付くのは、貝殻がぴったりと合わさった二枚貝に、良縁を
願う気持ちが込められているのだとか。
貝合わせの遊びにも使われた、二枚貝はもとが同じ貝の貝殻同士でないと、
ぴったりと合わないところから、貞淑を意味するとも言われているようです。

貝合わせや、貝桶の柄も、日本の古典柄としてよく見られます。
貴族の遊びであったので、格もあり、貞淑の意があるのなら品もある柄行と
言えるでしょうか。

ちらし寿司や白酒、ひなあられ、草もちをお雛様にお供えしてから、
召し上がって、女の子の成長をお祝いするおまつりです。

【参考】
PHP研究所 編 新谷尚紀 監修 
12ヶ月のしきたり 知れば納得!暮らしを楽しむ

株式会社毎日コミュニケーションズ 発行 新谷尚紀 監修
季節の行事と日本のしきたり

こよみのページ http://koyomi8.com/




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